2023年3月の活動報告


《例会》

日時:3月26日(日)13:30~15:30

場所:四日市市総合会館 3階 社会適応訓練室 & ZOOM

参加者: 計13名

 

第一部(13:30~14:30)『吃音改善訓練』 担当:O

いつものように、腹式呼吸・発声の訓練ですが、毎回同じ内容なんですが、やはり、このことは基本中の基本だと、私自身は思っております。 自分が、また調子が悪くなった時、つかえるようになった時、自分自身の身体の状態、発声の状態を、常に鑑みて、その時に応じた「自分のしゃべり方を正す」というようなことが、常にできればなぁ、と思っております。そのための訓練である、と考えております。

ただ、今日の反省ですが、私自身、毎回同じ内容なので、ちょっと準備不足になってしまったようで、きちんとした構成でお話をする、皆さんにわかりやすいようにお話をする、ということがいささか欠けてしまったかもしれません。申し訳ありませんでした。 次回、5月は、またきちんとした内容でお話をさせていただくつもりです。 

 

第二部(14:30~15:30)『吃音の本質について〜自然治癒の仕組みとは〜』

【吃音の定義】 ①症状(現象) ②予期不安(心理面) ③回避(行動面) の3つから構成されている。

①の症状に関しては連発、伸発、難発があり多くの吃音者は力を入れて発 声する難発の傾向がある。

②の予期不安は未来の発声することに対して吃ったらどうしようなど不安になること。

③回避は声を出す場面を避けること、苦手な言葉を避けて他の言葉に言い換えること。

吃音に限らず世の中にはこの3要素を持った症状がある。イップス(スポーツ選手)、ジストニア(ミュージシャン)である。

 

【学説】 昨今では環境説(左利き矯正、母親しつけ、真似する等)は否定されている。一方で一卵性双生児の研 究から遺伝説が肯定されている。世の中には吃音に限らず遺伝VS環境の対立構図はよくある。研究報 告では100人中5人が発吃し内4人が自然治癒すると言われる。5人遺伝→発吃、4人環境→自然治癒。 昨今の遺伝説を強調しすぎる傾向にはとても違和感を覚える。8割自然治癒している現実があるのに不 治の病にでもなったかのような言い方であるから。吃音が遺伝するならわが子に苦労させたくないと子を 作らない方がいると聞いたこともある。言友会に来る方は自然治癒を享受できなかった残りの2割と言える。

 

【アプローチ】 過去、皆さんも多くのアプローチを行ってことごとく失敗してきたと思う。吃音の3要素からどこにアプロー チするのが良いか?

①の症状は過去の歴史を勉強すれば一時的に治っても必ず「ぶり返し」がある。幼児を対象として症状にもアプローチするリッカムプログラムは効果が高いと言われる。しかしそもそも幼児 は8割が自然治癒している。自然治癒が分母に入っている。これをリッカムプログラムの成果と言ってい いものなのか?甚だ疑問である。

②の予期不安は恐怖に対して自然発生的に出るもので危険センサー 的役割である。無理にコントロールしなくて良いと思われる。③の回避は意志が介在するのでもっともアプローチするに適している。ただ一番ハードルが高い。

ではどうすれば良いか?それは「大きな声で話す」だけで良い。これは私が長年、試行錯誤をしてきて行き着いた答えである。「大きな声を出す」とは 決して声を張り上げるわけではなく人並の普通の声量で話しましょうということである。吃音のある方は予期不安があると特に声が小さくなる。「大きな声で話す」とは吃音をさらけ出すことなので③回避へのア プローチ、続いて大きな声は腹式呼吸(横隔膜、声帯へ効果あり)に繋がるので①症状へのアプローチ、 腹式呼吸になるとリラックスするので②予期不安へのアプローチとなる。即ち「大きな声で話す」だけで ①②③すべてに総合アプローチができるというものである。百聞は一見に如かず、是非是非お試しを。 ただ本当に語りたいことは予期不安。これが一番根が深い。