《夜のオンライン例会》
日時:4月9日(日)21:00~22:00
内容:『春ですねぇ。明るく楽しい話をしましょう。』
担当:O
参加者: 計10名
《例会》
日時:4月16日(日)13:30~15:30
場所:四日市市総合会館3階 社会適応訓練室
参加者: 計7名
第一部(13:30~15:30)『吃音改善訓練』 担当:T
まず、吃音は症状だけでは捉えられないことを、ジョセフ・G・シーアンの「吃音氷山仮説」を参考に説明 し、次に、吃音の進展段階について、表を見ながら説明しました。そして、吃音の治療・改善方法にはど のようなものがあるのか、古典的なものから新しく検証されているものまで紹介しました。資料を順番に読 み、朗読練習も兼ねながらやっていきました。時間が足りなくて、「セルフヘルプグループ」についての 説明ができませんでしたが、次の機会に紹介できたらと思います。
↓資料から抜粋したものです。
直接法
●流暢性形成法
一言で言うと、 「症状が出ない話し方」。
吃音が生じにくい話し方を練習して、その流暢な話し方を日常生活でもできるようにしていく。
・発話速度の低下・・・ゆっくり話す
・軟起声・・・・喉の力を抜いて、柔らかく、そっと声を出していくやり方。言葉の出だしを弱く発声するこ
と、声帯の振動に意識を向けていく。
・シャドーイング・・・追唱。連続して聴こえてくるモデル音声をマネしながら声に出して発話していく訓練
法。
・メトロノーム
・DAF(遅延聴覚フィードバック)・・・自分の発話が数百ミリ秒遅れて聞こえてくる。
●吃音緩和法(吃音軽減法)
一言で言うと、「楽にどもること」。現在よりも程度の軽い、楽などもり方を目指すアプローチ。
吃音者は「どもる」ことに対して強い恐怖心、強迫観念を持っている。どもる事に対する恥ずかしさや恐
怖心を軽減し、回避行動を減らすことも大きな治療上の目標と考える。
・随意吃(ずいいきつ)・・・力が入らないどもり方。わざとどもる。力を抜いて繰り返す。
・取り消し法
・引き出し法 など
●統合的アプローチ
統合的アプローチとは、流暢性形成法と吃音緩和法を組み合わしたものであり、効果が高く、吃音改善
法として主流の一つとなっている。
☆直接法のメリットは、早い段階で流暢な発話の体験ができること。
流暢性形成法により、発話を楽にすることができ、自分にもなめらかに話せる能力がある、という体験を
して自信がついたなど、心理的効果もある。シャドーイングは流暢な発話を体験したことを実感して、心
理面でもポジティブな影響がある。吃音緩和法は、認知行動療法の側面を含んでいる。
間接法
●メンタルリハーサル法
回避が生じた段階の吃音に対して開発された方法。吃音の症状そのものは頭の中(脳活動)で生じてお
り、その結果が抹消の構音器官や身体を通して発話症状や随伴などの症状として外に現れる。吃音者
の脳活動の研究では、実際に声を出しての音読で吃っていた時の脳の異常部位と、発声発語器官は
動かさないで頭の中のイメージで吃っていた時の異常賦活部位はほぼ同じであった。このことからも吃
音は頭の中で生じていると考えられる。すべての訓練は頭の中で実施する。発話練習(直接法)は一切
やらない。
●認知行動療法(CBT)
「現実の受け取り方」や「ものの見方」を認知という。認知に働きかけて、こころのストレスを軽くしていく治
療法。物事の捉え方と行動を変えていくことで、辛い・苦しい気持ちを軽くしていくことができる。
●マインドフルネス
過去の失敗や、未来の不安(予期不安)といったネガティブな「心ここにあらず」の状態から抜け出し、心
を「今」に向けた状態をマインドフルネスという。瞑想で心を「今」に向ける。マインドフルネス瞑想は、脳
を活性化させ、ストレスをたまりにくくしたり、仕事のパフォーマンスを上げる効果があり、医学やビジネス
の世界で大きな注目を集めている。
●コーピング
「ストレスへの意図的な対処」を意味する心理学用語で、ストレスコーピングとも呼ばれる。ストレスがか
かったときに、意図的に気晴らしや対策を講じること。単なるうさ晴らしや気分転換ではない。コーピング
の目的は、ストレスとうまくつきあっていくこと、自分が何に対してストレスを感じているのかをよく観察して
気づき、対処していく。筋トレと同じで特に今悩みがない人でも練習すると心が丈夫でしなやかになる。
●ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)
自分の中にあるありのままの思考や気持ちを受容(アクセプタンス)し、目標を定めて行動に移す(コミッ
トメント)トレーニングを行うこと。「マインドフルネス」の考え方がベースになっており、第三世代の認知行
動療法として注目を集めている。
●セルフヘルプグループ
第二部(14:30~15:30)『お経仏前勤行次第を読み解く』 担当:N
お寺の生活で何が大切か?といわれる三つの事柄があります。それは一掃除二勤行三学問と言われま
す。一体を動かすこと、二声を出す事、三勉強する事ですがこの中で二、三がお経を読むことにつなが
ります。意外に思うかもしれませんがキリスト教と同じで身と口と意で造ったもろもろのつみとがをみなこと
ごとく懺悔します。そしてこの世界の本質と法則と命の調和を般若心経等から学びまた実践して行くこと
がもとめられます。私自身の解釈でありますがおおざっぱな仏前勤行次第のとらえかたです。吃音のと
らえかたも仏前勤行次第から得られるものがあると思いますので皆さんも機会があれば紐解いてみてく
ださい。