2019年9月の活動報告


《例会》

日時:9月22日(日)13:30~17:00

場所:四日市市総合会館 3階 社会適応訓練室

参加者: 計9名

 

第一部(13:3014:30)実践吃音改善  担当 T

 

まず最初に近況報告を順番にしました。その後、発声練習としてメトロノームのリズム(130拍)に合わせて、『ことばの自己療法』の中の文章を輪読しました。その後は、来月『三重きつおん交流会』が行われることもあるので、人前で話す練習として、6月に行った『伊勢吃音のつどい』の時の司会進行を順番に行いました。場慣れするのも大切だと思いますので、こういった練習を今後も続けていきたいと思います。

 

 

第二部(14:3017:00) 

《前半》呼吸&発声法、話し方を学び、その後しり取りゲームやアドリブ会話

《後半》自律訓練法の基礎をやってみよう   担当: O

 

 『どもりは必ず治る』…これは昭和43年に出された、「花沢研究所」監修のLPレコードのタイトルです。私はこれを高校時代に買いました。A面には、呼吸法、発声法、単語の発音、文章を話す…、といった内容の訓練法がアナウンサーによって録音されており、B面は実際に改善した症例が録音されていました。呼吸法、発声法は下に記しますが、たしかに歌うように発声するその方は、効果のある感じがするものでした。時折、これを取り出しては、わたしも、その方法を練習しました。私の欠点は、3日坊主で長続きがしないことです。若い時から、これを続けていれば、今日、いまだに吃音で悩む、ということはなかったのかもしれません。

 

あのころから、50年を経て、本気で吃音改善訓練にとりかかったのは、今年の元旦からです。自律訓練法とともに、毎夜風呂上りに訓練を行い、もう9か月が過ぎました。成果のほどは、毎月の言友会の例会で、話す機会が多くなったこと…、もちろん言友会例会という話しやすい環境の下でですが…。電話なども、決して流暢とは言えませんが、恐怖感なく、自分の伝えたいことが伝えられるようになりました。だからといって、この花沢研究所の指導方法が絶対的に正しいということは、わたしには言えません。吃音矯正の方法論には、多種多様あることを知っていますし、後から述べる腹式呼吸法にも、いろいろな考え方があるからです。吃音には、やはり多種多様の要因があり、一つの方法論だけでは通用しないことも、わかってきました。

 

これからご紹介するのは、わたしが試みた吃音矯正のための練習法であり、これが唯一の正しい方法ではありませんが、発声、発音に関しての何らかの参考になれば幸いです。

 

 

1・「呼吸法」 

 

 

 

呼吸には「腹式呼吸」と「胸式呼吸」があることはご存知だと思います。簡単に言えば、「腹式呼吸」はお腹で息をする。「胸式呼吸」は胸で息をする。残念ながら、「花沢研究所」の指導レコードには、そこのあたりは詳しく説明されていませんでした。さいわい、わたしはコーラスをしているので、「腹式呼吸」については、いやというほど先生()に厳しく指導されていますので、それをもとにお話ししたいと思います。

 

ラジオ体操をした後、深呼吸をしますね、あれは「胸式呼吸」なのです。手と一緒に肩も、胸も上がりますよね。あれが典型的な「胸式呼吸」なのです。逆に「腹式呼吸」というのは、肩も胸も膨らませることなく、お腹を膨らませて呼吸をすることはご存知ですよね。その際に、お腹の前方だけを膨らませる方がみえますが、これは間違いだと言われます。お腹に浮袋を作るように、縦横四方八方に膨らませるのが、正しいと言われます。お腹の前方だけでは、やはり入る息が少なくなるし、呼吸が不自然になりませんか?やはり自然でゆったりとした呼吸というものは、お腹周りを全部膨らませてこそ、できるものなのです。その際意識することは、いわゆる「横隔膜」という筋肉を上下させて、それをうまく使うことによって、呼吸をすることです。まあ「横隔膜」云々というのは、ボイストレーニングなどでうるさく言われることなので、ここでは詳細は省きますが、これは各先生によって、言うことが全く異なっているのが現状です。だから、あまり「横隔膜」ということには惑わされないで、自然なお腹を使った呼吸ができればいいと思います。

 

次に、実際に呼吸をするときですが、お腹を膨らますように、できれば一気に息を吸い込んでください。次に口を軽く開けて、10秒くらいで息をふぅーっと吐いてください。その時、唇やのどで呼吸を制御するのではなく、必ずお腹を使って、吐いてください。だから、口を大きく開けて息を吐くのもいいと思います。次に、吐く息に強弱をつけましょう。やはり一気に息を吸って、10秒くらい強く・弱く…を繰り返しましょう。もちろん唇で息を調節してはいけません。お腹でしっかり支えて、できれば大きく口を開けてやってみましょう。さらには、息を吸い込んで、「エイッ」と叫んでから、息を止めましょう。口で止めてはいけません。口を開けたまま止めましょう。

 

10秒から20秒くらいがよいでしょう。お腹で支えて、しっかりと息を止めましょう。そのあと、ゆっくりと息を吐きます。

 

 

 

 2・発声法

 

 

 

 次は、息を軽く流しながら、それに言葉をのせる訓練です。「ふぅー」と息を続けて、そこに「あーーー」と静かに言葉をのせます。注意しなければならないことは、息と言葉に切れ目があってはいけません。自然に息の上に言葉がのるように発声します。母音なんかは、楽に載せられますが、これがKNTRPなどは、吐く息と言葉が切れそうな感じですが、そこはうまく出だしを調節しながら挑戦してみてください。あいうえおから始まって次に濁音といった具合に、パピプペポまでやってみてください。

 

次は、単語を発声してみます。もう「あいうえお」ができれば、単語の発音もむつかしくはないと思います。あいうえお順でなくても、しりとりのようにしてみるのも面白いですよ。日常生活の上では、どんな言葉を発しなければいけないか決断を迫られます。その点でも、しりとりは効果的です。総じて、どうしても第一音は引き延ばすような感じになりますが、意識して、そうするようにしてください。

 

 

 

 3・文章を話す

 

 

 

 次は、いよいよ長い文章を話してみましょう。

 

何を話せばいいのか、突然言われてもわかりませんが、わたしは、毎夜あいうえお順に、それぞれ文を作って、話しています。ことわざでもいいし、できるだけ長い文章を話すようにしております。

 

上にご紹介したような発声法で話すのです。9月の例会でやったように、二人いればお互いに会話のやり取りをしたりするのが望ましいのですが…。

 

 

 

 以上私が毎夜やっている訓練法をご紹介いたしましたが、これをやりながら話しているときは、まったくどもらないのです。だけど、日常の会話になると、つかえたり、どもったりしてしまうのですね。これは不思議なことです。やはり日常会話では、「どもるのではないか」という予期不安とか、「相手のペースについていかなくては、合わせなくては」という焦りが出るのでしょうか。日常の会話で、「息を流すように」とか「お腹で息を吐いて」とか、なかなか考えながら話せないものです。でも、本当の吃音改善訓練というのは、実生活の中でこそ行われなければならないものだと思います。日常生活こそ、改善訓練の場だと思います。日常生活の中で、たとえ、つかえても、思うように話せなくても、「いつかは治せる」と考えて、積極的に話すことに関わっていくこと、これこそが『どもりは必ず治る』最大の訓練だと思います。                        (太田)